凶悪犯罪が起きたとき、防犯カメラの映像が証拠となって犯人が逮捕されたというニュースを、一度は耳にしているかと思います。
近頃の防犯カメラは、以前に比べて格段に映像が鮮明になり、人の顔や細かな文字まで見えてしまうこともあります。
小さな防犯カメラのどこに、膨大な量の映像を保存しているのか、気になったことはありませんか?
24時間録画し続けるものだと、頻繁にメモリの交換をしなければいけないのかなど、防犯カメラに関しては、まだまだ知らないことがたくさんあるはずです。
そこで今回は、防犯カメラの映像について、その保存方法や保存先、どれくらいの期間保存しておけばいいのかなど、映像に関することをまとめてみました。
目次
防犯カメラは録画が決め手!映像は決定的証拠に!
防犯カメラが特殊な場所にしか設置されていないものだったのは、もう一昔前のこと。
今では街の至る所に設置され、その役割はとても重要なものとなっています。
防犯カメラは、犯罪の抑止力になるだけでなく、犯罪が起こった時にこそ重要な役割を果たします。
録画された映像が、犯罪の決定的な証拠となることが多いからです。
そこで今回は、防犯カメラの録画に関することをまとめてみました。
防犯カメラの録画映像はどこに保存する?
防犯カメラで録画した映像は、いったいどこに保存しているのでしょうか?
最近は録画機能のついた防犯カメラもあるようですが、一般的なカメラには録画機能はついていません。
通常は、カメラで撮影した映像を専用の録画機器に保存します。
以前はアナログのレコーダーが主流だった録画機器も、現在はほとんどがデジタル化されています。
その中でも最も多く使われているのが、HDD(ハードディスク)です。
カメラで撮影した映像は、ハードディスクに保存するのが一般的なのです。
そして、録画時間や保存期間は、ハードディスクの容量によって異なります。
また、SDカードに録画するタイプの防犯カメラもあります。
microSDカードに録画するため、データの取り扱いも簡単です。
カメラと録画機器の配線も不要なので、自分で設置することも可能です。
防犯カメラの導入費用が安く済むことから、家庭用としても手軽に導入できます。
最近では、クラウドに保存するという方法も注目を集めています。
インターネット回線を利用して、クラウドサーバーに映像を保存するのです。
クラウドに保存する場合、録画機器を用意する必要もなくなり、保存した映像の管理もとてもしやすくなります。
また、映像を長期保存することも可能になります。
クラウドサーバーを提供するサービスも増えているので、検討してみるのも良いでしょう。
録画できる画素数・解像度・保存期間が重要
防犯カメラの録画機器の機能で気になるのが、画素数や解像度。
せっかく録画したのに、画質が荒くてよくわからなかったり、肝心な部分が確認できないのでは意味がありません。
やはり、ある程度の画素数や解像度のカメラを選びたいものです。
画素数とは、画像を構成する点の数のことをいい、ピクセルで表します。
数字が大きければ大きいほど、きめ細かい画像ということになります。
解像度とは、画質の密度を表す数値のことで、カメラの場合は水平解像度で比較する場合が多いようです。
ディスプレイ上に引いた白と黒の線が、何本まで見分けられるかが水平解像度です。
数字が大きいほど、きれいな画像ということになります。
画素数をチェックする際には、表示されているのが総画素数か有効画素数を確認し、有効画素数で比較すると良いでしょう。
防犯カメラの有効画素数は38万画素以上、解像度は水平解像度で480TV本くらいが一般的のようです。
画素数や解像度はできれば高いほうが良いのですが、高性能のカメラは価格も高くなります。
また、用途によってはそれほど高品質の画像が必要ない場合もあります。
カメラの設置台数や用途などを考え、最適なカメラを選ぶことが何よりも大切です。
そしてもう一つ重要となるのが、録画した映像の保存期間です。
ハードディスクに保存する場合、その容量によって保存期間は異なります。
通常、防犯カメラの映像の保存期間は、2週間から1ヶ月程度が多いようです。
しかし、企業や工場などでは、1年〜2年間という長期間の保存が必要なケースも少なくありません。
このような場合は、動体検知機能を利用して、動きがあった時だけ映像を保存するようにするなどの工夫が必要です。
また、クラウドサービスを利用すれば、長期保存も可能です。
防犯カメラの役割は、犯罪の抑止力と決定的証拠の保存!
防犯対策としてカメラを設置する場合、その役割は主に2つ。
犯罪の抑止力となること、そして、犯罪が起きた時の決定的証拠を保存することです。
今や街の至る所に防犯カメラが設置されています。そうです、私たちは常に誰かに見られているのです。
どこにいても、何をしていても、どこかに設置されている防犯カメラで映されている。そう認識させることが、犯罪の抑止力となります。
見られているということを意識させるという意味では、ダミーカメラの設置も有効です。
ダミーカメラを上手く利用すれば、設置コストの削減にもつながります。
そして、万が一犯罪が起きてしまった時、録画した映像が決定的な証拠となります。
そのため、映像を録画し保存することが、とても重要になるのです。
犯罪が起きれば、必ずといっていいほど、警察は近所の防犯カメラの映像を確認します。
防犯カメラの映像が決め手となり、犯人逮捕に至る例も珍しくありません。
カメラの映像は、それだけ重要な証拠となり得るのです。
防犯カメラを設置する際に重要となるのが、映像を録画することです。
カメラや録画機器を選ぶ際には、どのような画質の映像が録画できるのか、保存期間はどれくらいなのかという点にも注意して選ぶようにしましょう。
犯罪が起きた時には、決定的な証拠となる防犯カメラの映像。
より良い映像を保存する工夫をし、しっかりとした防犯対策を施しましょう。
鮮明に映したい!防犯カメラは高画質カメラを選ぶ時代!
公共施設や商業施設、小売店、銀行など街中のいたるところで防犯カメラを目にするようになりました。
最近では防犯意識の向上から、一般家庭で防犯カメラを導入するケースも増えてきています。
そんな中、従来の防犯カメラとは比較にならないほど鮮明な映像を実現する、より高画質な防犯カメラのニーズが高まっています。
しかし、高画質と言ってもさまざまな種類の防犯カメラがあるため、「どれを選んでいいかわからない」といった声も耳にします。
そこで今回は、鮮明な画像が撮れる防犯カメラについて、その種類と特徴をご紹介します。
高画質の防犯カメラを選ぶべき理由とは?
防犯カメラを設置する目的は何でしょうか?
- 不審者や犯罪者を威嚇し犯罪を抑止する
- 不審者侵入や犯行を早期発見し、被害を最小限に抑える
- 犯罪を映像として記録することで証拠となる
これらの理由のうち威嚇効果や防犯効果を狙ったものなら、画質をそれほど気にする必要はないかもしれません。
防犯カメラの画質が重要となってくるのは、窃盗・放火・万引きなど何らかの犯罪や異常が起こったときです。
少し前まで主流だったアナログカメラは52万画素程度と解像度が低いため、画質があまりよくありません。
更に拡大するとぼやけてしまうため、細かいところが見えにくくなります。
これでは、犯人の顔や車のナンバープレートを特定することはできません。
一方、最近の機種であるハイビジョンカメラやネットワークカメラは格段に解像度が上がり、鮮明な映像が見られます。
そしてズームしてもぼやけることなく鮮明に映し出せるので、顔の特徴やナンバープレート、お札の種類といった細かい部分の確認も可能となりました。
そのため、万が一事件が起こった時に記録映像が有力な証拠となり、犯罪捜査に役立てることができるのです。
せっかく防犯カメラを設置しているのに、いざというときに画像が不鮮明で役に立たないのでは意味がありません。
「もっとはっきり映っていたらよかったのに…」と後悔しないためにも、鮮明な画像が映せる防犯カメラを選びましょう。
画像が鮮明な防犯カメラにはどんな種類がある?
アナログカメラは100万画素以下、ハイビジョンカメラは100万画素以上、フルハイビジョンカメラは200万画素以上となっています。
このうち、画像が最も鮮明なのがフルハイビジョンカメラです。
AHD
AHDとはアナログシステムでハイビジョン画質にすることができるカメラです。
- AHD2.0のカメラは200万画素以上(解像度1920×1080)のフルハイビジョン映像
- 既にアナログカメラを導入している場合、既存の同軸ケーブルをそのまま使用できるため、機器の置き換えだけで済み経済的
- 価格は他のフルハイビジョンのカメラに比べて低価格
- 伝送距離は300〜500m
HD-SDI
HD-SDIとは衛星放送などに使われる放送用ハイビジョンデジタル信号規格を用いたカメラです。
- 200万画素以上(解像度1920×1080)のフルハイビジョン映像
- 非圧縮のデジタル伝送のため映像の遅延がない
- 価格が高い
- 伝送距離は100mで、延長する場合はコンバーターが必要
HD-CVI
AHD同様にアナログシステムでハイビジョン画質にすることができるカメラで、中国で開発されました。
- 200万画素以上(解像度1920×1080)のフルハイビジョン映像、130万画素のハイビジョン画像
- 既存のアナログカメラの同軸ケーブルをそのまま利用して、HD-CVIへの置き換えができる
- 同軸ケーブル1本で映像・音声・制御信号の伝送が可能
- 伝送距離は500m
HD-TVI
AHD同様に、アナログシステムでハイビジョン画質にすることができるカメラです。
- 200万画素以上(解像度1920×1080)のフルハイビジョン映像
- 既存のアナログカメラの同軸ケーブルをそのまま利用して、HD-TVIへの置き換えができる
- 同軸ケーブル1本で映像伝送と電源供給が可能
- 伝送距離は500m
IPカメラ(ネットワークカメラ)
IPカメラとはIPアドレスを持つ、インターネット接続で使用するカメラです。
- 100万画素以上のメガピクセルのハイビジョン映像
- スマホやパソコンなどのデバイスで、いつでもリアルタイムで映像を確認することができる
- 1台で広範囲の撮影が可能
- 設置やカメラの増設が簡単
- ネットワーク環境によっては映像が途切れる場合がある
暗いところでも鮮明に映す防犯カメラとは?
犯罪は夜間に行われることが多いので、日中だけでなく夜間など暗いところでも撮影できる防犯カメラを選ぶ必要があります。
(1)赤外線カメラ
このカメラは赤外線LEDを搭載したカメラです。
夜間など暗いところでは赤外線LEDが点灯し、モノクロで監視します。
赤外線LEDのライトは人間の目では見えないため、不審者に気づかれずに撮影することができます。
200万画素以上のフルハイビジョンカメラなら、夜間でもより鮮明な画像を撮影できます。
(2)防犯灯カメラ
このカメラは夜間になるとホワイトLEDが常時点灯します。
昼も夜もカラーで撮影することができ、これ1台で防犯・威嚇・街頭の3役がこなせます。
(3)人感センサーライト防犯カメラ
赤外線LEDとホワイトLEDを搭載しています。
人が近づくとホワイトLEDが点灯する、防犯・威嚇効果が高いカメラです。
通常は赤外線LEDにより白黒で監視、ホワイトLED点灯時にはカラーで撮影ができます。
(4)高感度・ナイトビジョンカメラ
わずかな光を拾い集めてカラー映像を映し出します。
このタイプは画素数が低いのですが、カラー撮影ができるので車や服のカラーがわかるという利点があります。
安価を理由に選んだ防犯カメラでは、万が一の場合に「犯人の顔がぼやけて見えない」「ナンバープレートが読み取れない」ということにもなりかねません。
どうせ設置するなら、いざというときに役立つ高画質の防犯カメラを選びたいですよね。
画像が鮮明な防犯カメラにはさまざまな種類の製品がありますが、設置場所や利用形態に合わせて検討することが必要です。
24時間映像を録画!監視カメラでセキュリティ強化!
監視カメラを設置する目的は、監視だけではありません。
24時間映像を撮影し保存することができる監視カメラは、様々な所で私達の生活の役に立っています。
今回は、セキュリティを強化するための監視カメラの設置方法、そして監視カメラの意外な使い方や設置場所についてご紹介します。
こんな所にも!監視目的のカメラはどこに設置されている?
監視カメラは様々な場所に設置されています。
目的は監視であっても、用途によりカメラの種類も選ばなければなりません。
コンビニやスーパーなどの店舗や商業施設では、万引きやいたずら防止目的で監視カメラを設置しています。
実際に犯罪が起きた時には、録画された映像が動かぬ証拠として保存されます。
犯罪防止の効果を高めるため、あえて目立つように設置することが多いようです。
会社や工場、倉庫などの出入り口や通用口にも監視カメラは設置されています。
多くの人が出入りすることが多い場所は、犯罪や事故が起こる可能性も高くなります。
このような場所では、夜間の侵入者も確認できるように、赤外線カメラの設置が設置されています。
そして、駐車場や駐輪場にも、今では当たり前のように監視カメラが設置されています。
盗難などの被害が増えていることから、屋外用のハウジングケースに入れたカメラが設置されています。
もちろん、夜間の撮影もできる暗視カメラが設置されていることでしょう。
また、工場での品質管理や衛生管理、安全対策のためにも監視カメラは設置されています。
不正な行為や異物混入などの事故を防ぐためにも、監視カメラの設置が必須となっているのです。
24時間映像を録画!監視カメラはこんな時にも役に立つ!
最近はどこに行っても監視カメラを目にするようになりました。
街でも会社でもあらゆる所にカメラが設置され、私達の生活を監視し見守っています。
しかし、「監視カメラ」は「防犯カメラ」ともいうように、防犯目的で設置されることがとても多いです。
24時間カメラの映像が録画されていることで「誰かに見られている」という意識が働くため、犯罪などを防止する効果があるからです。
そして、事件や事故などが起きた時にはカメラの映像が証拠となり、犯人逮捕や原因究明にも役に立ちます。
また、監視カメラは防災のために設置することもあり、その場合は「防災カメラ」と呼ばれています。
ダムや河川、火山、津波などを監視することで、危険を事前に察知することができます。
自然の様子を人間の目で24時間監視するのは不可能ですが、監視カメラが人の目の代わりにその変化を記録し、危険な前触れがあれば私たちに教えてくれるのです。
24時間体制で映像を録画し保存することができる監視カメラは、他にも計測や記録も可能です。
たとえば、高速道路などで交通量を計測したり、スピード違反の取り締まりなどにも使われています。
「Nシステム」と呼ばれる自動車のナンバーを自動で読み取る装置などは、その言葉を耳にしたことがある方も多いはずです。
また、インターネットを利用したネットワークカメラなら、遠隔操作や遠隔監視も可能となるので、さらに多様な使い方ができます。
リアルタイムの映像をネット上で公開している「ライブカメラ」も、その場に行かなくても様子がわかるので便利です。
セキュリティを強化するための監視カメラの設置方法とは?
様々な場所で、様々なシーンで、監視カメラは役に立っています。
24時間録画している映像は、防犯や防災、計測や記録といった役割を果たし、すでに私達の生活になくてはならない存在となっているのです。
どれも大切な役割ですが、監視カメラを設置する目的で最も多いのが、やはりセキュリティの強化ではないでしょうか。
そこで、セキュリティを強化するための効果的な設置方法についてみていきましょう。
監視カメラを設置するだけでも、防犯対策として十分に意味があります。
しかし、よりセキュリティを強化したいのであれば、さらにもう一工夫必要となります。
よく使われるのが、人感センサーと警報アラームを監視カメラと連動させる方法です。
不審者の侵入を感知すると、録画が開始され、警報アラームが鳴り響きます。
これはかなり威嚇効果があるため、ぜひ実践してほしい方法です。
また、人の気配を感知するとライトがつく人感ライトもおすすめです。
そして、監視カメラを設置すると同時に「防犯カメラ録画中」「監視カメラ起動中」などといった看板やステッカーなどを設置しておくのも良いでしょう。
効果的にセキュリティ強化を図るためには、やはり専門知識が必要になります。
そのため、監視カメラを設置する際には、専門業者に依頼することをおすすめします。
監視カメラは、監視だけでなく、防犯、防災、記録や測定といった様々な目的で設置されています。
設置場所や設置台数も年々増え、監視カメラのない場所を探すほうが難しくなってきました。
色々な役割がある監視カメラですが、セキュリティ強化を目的として設置するなら、人感センサーや警報アラームを併用するのが効果的です。
しかし、効果的な設置方法には専門知識は必要となるため、専門業者に依頼し、最適な監視カメラシステムを導入することが望ましいでしょう。
防犯カメラの録画時間はどのくらい?録画方法によっても違うの?
防犯カメラで撮影した映像はリアルタイムで見るほかに、録画保存することもできます。
録画にはSDカードやハードディスクを使いますが、その容量によって録画時間も変わってきます。
設置目的によって必要な録画時間も違うので、防犯カメラを選ぶときには容量も考えた上で検討すると良いでしょう。
今回は、防犯カメラの録画時間について、録画方法の面から見ていきたいと思います。
SDカード録画タイプは長時間録画には向かない!
防犯カメラの録画方法の一つに、microSDカードで録画をする方法があります。
これはカメラ本体に差し込んだmicroSDカードに、撮影した映像を録画する方法です。
それでは、このタイプの防犯カメラのメリットとデメリットを見てみましょう。
まず、一番のメリットは導入コストが安いことです。
一般的な防犯カメラを導入する場合、カメラ本体の他に録画のためのDVRやNVRといった録画装置が必要となります。
更に、カメラと録画装置をつなぐ配線の必要があるため、必要に応じて壁に穴をあけるなど取付工事費が別途かかります。
一方、SDカード録画の防犯カメラは録画装置が必要ないので、カメラ本体の価格だけで済みます。
そして、自分で簡単に設置できるため取付工事費もかからず、導入コストを安くすることができます。
また、SDカードをパソコンに差し込めば、録画した画像データを見ることも、データをパソコンに移すこともできます。
このように、データの取り扱いが簡単なのもメリットと言えるでしょう。
デメリットは、DVRやNVRに比べて録画時間が短いことがあげられます。
このタイプは32GBまでのSDカードに対応するものがほとんどで、長時間の録画には向きません。
動画保存時間は、30万画素で30FPSの映像は最長でも96時間、100万画素で30FPSの映像は最長でも13時間となります。
容量いっぱいまで録画すると自動で上書きするため、古いデータから消去されていきます。
細かいところまで鮮明に映るハイビジョン画像で録画しようとすると、13時間録画した時点で上書きが始まり、画像データが消えていくというわけです。
人感センサーにより動きがあった時だけ撮影する機能が付いているタイプもあり、この機能を使えば録画時間をもう少し長くすることも可能です。
しかし、ハードディスクに録画する方法に比べると録画時間は圧倒的に短いので、長時間録画が必要な場合は他のタイプの防犯カメラをおすすめします。
ハードディスクへの録画は容量と各設定で録画時間が変わる!
防犯カメラの録画方法として最も一般的なのが、ハードディスクに録画する方法です。
この録画方法では、アナログカメラ専用のDVR(デジタル・ビデオ・レコーダー)とネットワークカメラ専用レコーダーNVR(ネットワーク・ビデオ・レコーダー)があります。
更に、AHDとアナログカメラ、HD-SDIとアナログカメラなどを混在して使用可能なハイブリッドタイプもあります。
DVRやNVRによる録画時間は、搭載されているハードディスクの容量に関係しています。
容量が多いほど長時間の録画が可能となります。
現在は1TB(1TB=1000GB)以上の大容量のハードディスクが搭載されているレコーダーが増え、長時間録画が可能となっています。
ハードディスクによる録画時間は、容量だけでなく各項目の設定によっても違います。
・コマ数(フレームレート)
これは1秒間の録画コマ数で、多いほどなめらかな映像になり、少ないとカクカクした映像になります。
録画時間はコマ数が少ない方が長くなります。
しかし、録画時間を長くするためにコマ数を少なくし過ぎることは、おすすめしません。
なぜならコマ数が少なすぎると、犯罪などの肝心の部分が録画されていないということが出てくるからです。
たとえば、犯人の顔がもう少しで見えそうというところで、コマが飛んで肝心の顔が映っていなかったということもあるのです。
このようにならないためには、最低でも1秒あたりの7〜8コマに設定しましょう。
・画質
高画質から低画質まで何段階かに分かれており、高画質にするほど録画時間は短くなります。
画質をどのように設定するかは、防犯カメラをどんな目的で使用するかによっても違います。
例えばコンビニのレジ付近に設置したカメラの場合、お金の種類まで鮮明に映っていないと意味がないので、あまり画質を落とさないようにする必要があります。
・カメラの接続台数
接続するカメラの台数が増えるほど録画時間は短くなります。
・圧縮方式
圧縮方式によっても、録画時間に差が出ます。
最近の主流はH.264方式で、従来の圧縮方式よりも圧縮率が高く、その上画質の低下もあまり見られません。
ハードディスクに録画する方式では、ハードディスクの容量と各項目の設定によって、録画時間も1週間くらいから3・4ヶ月と変わってきます。
ネットワークカメラならサーバー録画という方法もあり!
サーバー録画というのは、ネットワーク防犯カメラで撮影した画像をクラウドサーバーで録画・保存を行うサービスです。
撮影映像はリアルタイムでも、録画再生でもパソコンやスマホ、タブレットなどで見ることができます。
【メリット】
- 録画装置が必要ない
- 災害やトラブルがあっても録画映像はサーバーに残っているので安心
- パソコンやスマホ等でいつでも好きな場所から映像を見ることができる
- 録画保存期間を選べる
- 長時間録画が可能
小売店やマンション、警備会社などの他に個人宅での利用も可能です。
防犯カメラの録画時間をなるべく長くしたいという方には、容量が多いDVRやNVRが使いやすいと思います。
録画設定をするときは長時間録画だけにこだわることなく、目的に合わせた適正な設定をすることが重要です。
「ネットワークカメラを利用している」「映像管理が面倒」「万が一のときに役立つ映像を残したい」という方は、サーバー録画をおすすめします。
防犯カメラの録画映像の保存期間はどのくらい?場所による違いは?
駅、銀行、コンビニ、マンションなど、さまざまな場所に設置されている防犯カメラ。
防犯カメラで録画された映像はしばらくの間保存されますが、どのくらいの期間保存されるのでしょうか?
また、自分で設置している防犯カメラの保存期間はどのくらいなのでしょうか?
今回は、防犯カメラの録画映像の保存期間の目安についてご紹介したいと思います。
録画映像の保存期間はレコーダーの容量や設定で変わる!
防犯カメラで撮影された映像を記録・保存する装置を、レコーダーと言います。
最近ではハードディスクに記録する、DVR(デジタルビデオレコーダー)が主流となっています。
DVRによる録画映像の保存期間は、次のような条件によって変わってきます。
・ハードディスクの容量
DVRに内蔵されているハードディスクの容量によって、保存期間も変わります。
近頃のハードディスクは大容量化し、TB(テラバイト)の容量のものも増えています。
容量が大きいほど、長期間の保存が可能となります。
・画質
画質は高画質になるほど容量を多く使うため保存期間は短くなり、低画質になるほど長く保存できるようになります。
動きの多い映像や色の多い映像など、録画状態によって更に保存期間が変わってきます。
・コマ数(フレームレート)
1秒間のコマ数が多いほどなめらかな動画になり、保存期間は短くなります。
コマ数を少なくし過ぎるとカクカクした映像になったり、静止画像になってしまいますが、保存期間は長くなります。
・接続カメラ台数
接続しているカメラの台数によって保存期間が変わります。
1台で20日保存できるとすると、2台なら10日間、4台なら5日間となります。
・圧縮方式
ハードディスクに記録する際にデータを圧縮して保存していますが、圧縮方式によって保存期間も変わってきます。
圧縮率が高いほど保存期間が長くなりますが、画質が落ちます。
このようにDVR内臓のハードディスク容量や、各条件の組み合わせ方によって保存期間が変わってくるため、一概にどのくらいとは言えません。
フルハイビジョンなど高画質の防犯カメラを使用していても、保存期間を長くするために画質を落としてしまうと、犯罪の証拠として役立たなくなることもあります。
画質を落とすことなく長時間保存したい場合は、ハードディスクを増設する方法もあります。
また、長期間保存したい映像がある場合はUSBメモリーなど別の媒体に移すこともできます。
録画映像の保存期間には法律的な決まりがあるの?
防犯カメラの録画映像の保存期間について、法令で決まっているのでしょうか?
結論から言いますと、特に決まりはありません。
ただし、市町村によっては条例を制定しているところがあります。
また、各都道府県・各市町村・自治体・公共団体・大学・ホテルなどでガイドラインを作成しているところもあります。
防犯カメラによる録画映像は、その映像によって個人が識別できるものであれば個人情報としてみなされ、「個人情報の保護に関する法律」で保護の対象となります。
そのため、防犯を目的として防犯カメラを設置及び運用する場合は、管理責任者を決めて慎重に管理しなければなりません。
録画映像の保存期間に関しては、「できるだけ短期間にする」ことを前提としています。
1〜2週間としている場合が最も多く、最長でも1ヶ月となっています。
この保存期間の間は責任をもって厳重に管理し、保存期間を過ぎたら消去、もしくは上書き消去することになっています。
録画映像の保存期間の目安は場所によって違う
防犯カメラの録画映像の保存期間は、場所や業種などによっても違ってきます。
それでは、それぞれの保存期間について見てみましょう。
【コンビニ・スーパー・デパート】
店舗によって違いますが、コンビニの場合は1週間〜1ヶ月くらいが目安となります。
スーパーやデパートなどでは、1ヶ月以上が目安となります。
大型のデパートや商業施設などでは、警備室で映像をモニターしている場合もありますが、基本的に何か起こった時に映像を再生確認するという形です。
【オフィス・事務所】
1ヶ月以上が目安となります。
事務所荒らしなど大々的な窃盗事件では盗まれたものが何かはわかりやすいのですが、社内での備品の持ち出しや不正は発覚に時間がかかるため、長めに保存する必要があります。
【銀行】
都銀のATMは3ヶ月、地銀・信金は1〜3ヶ月が目安となっています。
【食品工場・製造工場】
1〜2年と長期にわたって保存します。
食品工場の場合、商品の製造日から賞味期限までの間が保存期間となっています。
その理由は、異物混入があった場合に製造時の様子を確認する必要があるからです。
【マンション・アパート】
2週間〜1ヶ月くらいが目安となります。
防犯カメラの録画映像の保存期間は、食品工場・製造工場のように年単位のところもありますが、それ以外では数週間から1ヶ月というのが一般的となっています。
現在はプライバシー保護や個人情報保護の観点からも、録画保存期間を最小限に抑える必要があるからです。
不特定多数の人が映る場所に防犯カメラを設置する場合はなおのこと、録画映像の保存・管理には細心の注意を払うようにしましょう。
防犯カメラの映像を録画したい!録画機能の選び方と今後の流れ
防犯カメラや監視カメラには様々な種類があります。
どのようなカメラを設置した場合でも、映像を録画しなければイザという時に役に立ちません。
しかし、カメラにも種類があるように録画機器にも色々な種類があり、録画方法や録画機能にも違いがあります。
そこで、防犯カメラの映像を録画したい場合の録画機能の選び方について、そして、録画機器の今後についてご紹介しましょう。
防犯カメラ・監視カメラの録画方法の種類と特徴!
防犯カメラや監視カメラを設置する場合、カメラと同時に必要になるのが録画機器です。
以前はVHSのビデオテープに録画するのが一般的でしたが、今では録画方法もすっかり変わりました。
最近では、ハードディスクに録画するタイプが一般的ですが、SDカードに録画するタイプのものやサーバーに録画する方法もあります。
SDカードに録画するタイプのものは、カメラ本体にSDカードがついていて、そこに録画するというものです。
SDカードの容量はせいぜい64GBくらいまでと限りがあります。
録画時間が短いという特徴があるため、家庭用の防犯カメラや監視カメラに使用する以外ではあまりおすすめできません。
サーバー録画の場合は、防犯カメラ会社のサーバーなどに映像を録画します。
録画できる容量が大きく、保存期間も長く設定できるのが大きな特徴です。
また、録画装置がカメラを設置した場所にはないので、映像を勝手に消される心配もありません。
ハードディスクに録画するタイプのものも、以前に比べると容量が増え、最近では1TB〜4TBが一般的になっています。
画素数や画質にもよりますが、平均的なものなら1ヶ月程度は録画できますので、家庭用だけでなく法人向けにも使用されています。
目的別で選ぶ!防犯カメラ・監視カメラの録画機能の選び方!
防犯カメラや監視カメラの録画機器を選ぶ際に大切なことは、目的に合わせた録画機能を選ぶことです。
カメラを選ぶ時には、目的に合った画素数を選ぶことが大切です。
画質が荒いために必要な情報が確認できなかったのでは、防犯カメラを設置した意味がありません。
それと同時に、録画機器の性能をカメラに合わせておくことも重要です。
いくらカメラが高画質でも、それに対応している録画機器を選ばなければ、録画や再生ができなくなってしまうからです。
また、同じ容量であっても、設定の違いにより録画時間に差が生じます。
画質、1秒に録画するコマ数(フレームレート)、その録画機器に接続するカメラの台数により、録画時間が変わります。
高画質になるほど、1秒のコマ数が多いほど、カメラの接続台数が多いほど、HDDの容量が必要となります。
どの程度の性能があれば良いのかは、防犯カメラや監視カメラを設置する目的によって変わります。
24時間録画が必要な場合は、容量も多くなければ対応できません。
しかし、動きがあった時だけ録画するモーションセンサー機能を利用すれば、容量の節約にもなり、長期間の録画が可能になります。
防犯カメラの映像を録画したい!今後はネットワークビデオレコーダーが主流に!?
防犯カメラもアナログからデジタルへ変わり、ネットワーク機能を持つネットワークカメラが主流となりつつあります。
ネットワークカメラとは、カメラにIPアドレスがあり、Webサーバーの機能を持っているカメラのことです。
パソコンに繋げなくても、カメラで撮影した映像をブラウザやスマートフォンなどから確認することできるので大変便利です。
そして、このネットワークカメラの映像を録画するのが、ネットワークビデオレコーダー(NVR)です。
ネットワークビデオレコーダー(NVR)は、ネットワーク経由で映像を録画します。
たくさんのネットワークカメラを遠隔で一括管理できるのが最大の特徴です。
例えば、全国展開している店舗が監視カメラとしてネットワークシステムを採用したとしましょう。
この場合、各店舗のネットワークカメラの映像を全て本社のモニターで確認することができます。
もちろん映像を見るだけでなく、録画することも可能なので、全国にある店舗の映像を本社で一括管理することが可能になるのです。
なた、ネットワークビデオレコーダー(NVR)は、様々なメーカーに対応しているため、複数のメーカーのネットワークカメラも一括で管理することができます。
画質も良く、長時間の録画や保存も可能です。
そして最近では、録画した映像をクラウド上に保存し、管理するサービスの提供も始まっています。
インターネットの普及とともに、防犯カメラや監視カメラとしてネットワークカメラが主流になっていくように、今後はクラウド型のネットワークビデオレコーダー(NVR)が主流になっていくのかもしれません。
防犯カメラや監視カメラの映像を録画するためには、目的に合わせた機能を備えた録画機器を選ぶことが大切です。
録画方法や性能にも違いがあるので、必要に応じた機能があるかどうかは、防犯カメラや監視カメラを選ぶことと同じくらい重要です。
インターネットが普及したことにより、様々なものがアナログからデジタルに変わりました。
防犯カメラの分野でも、ネットワークカメラやネットワークビデオレコーダーが今後の主流になってくることでしょう。